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2022.02.07掲載

Little things -リトル スィングス- 惠谷 絵理子(えやえりこ)さん

日常の風景を切り取れる写真家、惠谷絵理子

子どもたちの自然な姿、周囲に見せるいつもの笑顔、それを切り取って1枚の写真としてずっと残せたら、きっとその子にとって大切な宝物になるに違いない。
〈エリコさん〉こと写真家、惠谷絵理子さんが撮影する写真を見るといつもそう感じる。写真から伝わってくるのは、子どもたちの日常なのだ。どんなことに興味を持ち、どんなことで笑い、喜ぶのか、それらが伝わってくるような写真が撮れる写真家は、そういないのではないかと思う。
これまで多くの子どもたちや親子、夫婦などを撮影してきた惠谷さんが、写真家として出張撮影〈Little things〉をスタートしたのは2021年夏。インスタグラムに並ぶ数々の写真は、そこへ訪れたわたしたちも笑顔にしてくれる。

恩師との出会いで目指した教諭への道…


生まれも育ちも三原。県内の大学に通い、選んだ道は小学校教諭。小学生の頃に出会った恩師の影響だった。「私もこんな先生になりたい」その思いを実現した。広島市で教諭として働き始め、その後3人の子どもたちにも恵まれた。生徒一人ひとりには、彼らに大きな愛情を注ぐ家族をはじめ、たくさんの大人たちがいる。そのことを我が子が生まれて再認識した。
育児休暇がまもなく終わり、職場復帰が近づいた頃、子どもを育てながら教員を続けていくことに多少の不安を感じていた。我が子にも、学校で受け持つ子どもたちにもこれまでと同様、100%の時間やエネルギーを注ぐ自信が揺らいでいた。このまま復帰して大丈夫だろうか。そんな思いを抱いていたとき、家を構えていた三原での職場復帰が難しいことが判明。突然の進路変更に当初は動揺したが、自分のこれからについてじっくり考える機会にもなった。

本格的にカメラに取り組もう

産休、育休中からインスタグラムを通じて、積極的に自らと同じ子育て中のママたちと繋がりを作っていた惠谷さん。彼女たちがそれまで培ってきた経験や知識を元に起業していく姿を目の当たりにし刺激を受けていた。教育現場への復帰が難しい状況で、自分にできることは、と考えたときに真っ先に浮かんだのがカメラだった。それまでも周囲からその腕を認められ、写真家への道を進められていたこともあり、「本格的にカメラに取り組もう。」そう心を決めた。

日常の小さな幸せを写真に


そもそも、カメラに興味を持ったのは父親の影響が大きかった。幼い頃から節目ごとに撮った家族の集合写真。思い出を写真に残すことはとても自然なことだった。大人になってからもカメラが側にある毎日。子どもが生まれてからは、我が子という最高の被写体を撮り続けている。
そんな惠谷さんが写真に残したいと思うのは、〈何気ない日常の風景〉。店名である〈Little things〉にあるように、〈日常の小さな幸せ〉を撮りたいのだ。例えば、おじいちゃんおばあちゃんが何年も営むお店で元気に働く姿や、家族が久しぶりに集まって語らい合う姿。そんな風景だ。写真は、生活の一部を記録するためのもの。写真を撮られることに対するハードルが下がればいいと思っている。
「子育てを通して知り合った人たちや、カメラを通して繋がった人たち、私は出会いに恵まれています。」惠谷さんはそう話す。写真家として一歩踏み出せたのも、その出会いあってこそだと感じているからだ。
前向きに自分の道を切り開いていく惠谷さん。今度はきっと、彼女との出会いで一歩踏み出せる人がいるはず、そう確信している。

Little things【リトル スィングス】
惠谷絵理子(えやえりこ)
HP:https://photographereriko.amebaownd.com
instagram:https://www.instagram.com/little_things_hiroshima/
季節ごとに撮影会なども企画しております。
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